後打音をコピーすると前打音になる!?

※ 09/7/14に記事追加

 Finale 2007までは、コピーには小節単位モードと音符単位モードの2つのモードがあったのだが、2008からはこの垣根が撤廃された。これは歓迎すべきことなのだが、しかしまた、これも仕様の変更後にはしばし起こることだが、新たな困ったバグも生み出してしまったようだ。
 装飾音符のうち、小節線の直前に置かれる後打音を含む小節をコピーすると、その後打音は、次の小節の1拍目の前打音に勝手に置き換わってしまうのだ。これは、垂直方向へのコピーでも水平方向へのコピーでも同様である。


afternote1.jpg

後打音のある小節をコピーすると......

afternote2.jpg

勝手に次の小節の前打音に置き換わってしまう。

afternote3.jpg

既に入力済みの小節の直前にコピーすると......

afternote4.jpg

勝手に1小節が挿入されてしまう。

 不思議なことに、この現象は1本線のみの楽譜では生じない。しかし、五線を複数設けている楽譜では必ず発生してしまう。もちろん、ピアノのような大譜表も例外ではない。

 これを回避する方法としては、今のところライブコピーを使う方法が確認されている。以下に手順を掲げる。


  1. ライブコピーモードでコピーを行う。

  2. afternote5.jpg
  3. コピーされた小節については、「ユーティリティメニュー>その他のユーティリティ>ライブコピーを通常の小節に戻す」を使って通常の小節に戻す。

 ライブコピーした小節はそのままでもいいと思われるかもしれないが、このライブコピーもバグの巣窟と言われるくらい問題点を多く抱えているので、やはり通常の小節に戻しておくことをお勧めする。ライブコピーの諸々の問題点については......気力があれば、改めて述べるかもしれない(笑)。

 この問題点について、もっと別の解決法の情報をお持ちの方は、ぜひ報告をお願いしたいところである。



09/6/27に追記

 Finale 2010でこのバグは解消された。メデタシメデタシ。

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このページは、Hossyが2008年6月20日 15:00に書いたブログ記事です。

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