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Finale よろず相談室
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先程は英語版Finaleの仕様について、ありがとうございました。このスレッドはどちらかと言うとFinaleの仕様と言うより、日本と海外での浄書の違いの話になるのですが、日本と海外で、浄書は基本になる物が違ったりするのでしょうか?日本でも浄書に流派があって、例えば強弱記号を中央揃えにするか、左揃えにするか、などの違いがある、と聞いたことがあります。添付写真は、上は英語版Finale(によると思われる)ファイルの「発想記号ツール」→「リハーサル記号」の設定、下は日本語版Finaleの、デフォルトでの「発想記号ツール」→「リハーサル記号」の設定です。英語版は「位置合わせ」が「左揃え」であるのに対し、日本語版は「中央揃え」でした。日本と海外で、浄書において基本や基準になる物が違う、という事は多いのでしょうか。もちろん楽譜出版社ごとの書式や、作編曲家の好みのスタイルによる物も多いのではないか…と思うのですが。(この点、日本国内でも結構変わってくるかと思います。)
海外と日本では、彫金(鏡像)とスタンプ(正像)という浄書方式の違いはあるものの、表記法は基本的に海外のものを踏襲しています。ただ、微妙に変化していった表記はいくつかあります。その中で顕著なのが、16分音符までの連桁配置です。日本では連桁に一番近い音符の符尾の長さがオクターブになることを優先していますが、海外では五線との隙間をなくす配置がなされています。この連桁の配置の違いについては、以前ここでも詳しく取り上げたのですが、既に流れてしまっていますね。
複声部に付くスタッカートの配置にも違いが見られます。ただ、海外でも日本方式と同様、符頭にセンター揃えにしているものもあり、このあたりの基準はやや曖昧な感じもします。
ドラムのシンバル系の×符頭をセンター揃えにしているのは、日本独自の表記ですね。ネットで"Drum Notation"で画像検索してみるとよく分かります。その他にも、セーニョ記号の傾き具合とか、コーダ記号のヒレの有無とか、細かなことを言えば枚挙にいとまはありません。ただ、Finaleに関しては、日本語版では日本の出版仕様に応じた独自の設定やフォントのバンドルが行われていますが、外国製の楽譜作成ソフトのデフォルトは外国仕様になっているでしょうから、そういうソフトをみんなが使うのが当たり前になっている現在、出版社側にそういった表記の違いの意識がないと、国内の出版譜もどんどん外国仕様になっていくでしょうね。それが良いことなのか悪いことなのかは何とも言えませんが。
"Drum Notation"で検索してみました。確かに海外では×符頭は棒がセンターではないですね。(初めて知りました…)連桁、スタッカートの事も、正直存じ上げなかったのですが、見た目がここまで変わってくる…というのは驚きました。>外国製の楽譜作成ソフトのデフォルトは外国仕様になっているでしょうから、>そういうソフトをみんなが使うのが当たり前になっている現在、>出版社側にそういった表記の違いの意識がないと、国内の出版譜もどんどん外国仕様になっていくでしょうね。>それが良いことなのか悪いことなのかは何とも言えませんが。確かに良い事なのか悪い事なのかは何とも言えませんね…。日本の出版社から出された楽譜が海外にも出回る様になっているので、ますます難しい様に思います。リハーサルマークばかり例に出して何ですが、中央揃えと左揃えの写真を添付しています。日本式で言えば「違う」、「正しくない」と言われるかも知れませんが、どちらが見やすいか(演奏しやすいか)の感じ方も人によっても変わってくるのかな、とも思います。(これも作編曲家によって好みが…。)
Finaleの英語版のリハーサルマークの設定は適切ではないと思います。IMSLPから適当なパート譜を選んでみましたが、リハーサルマークの配置については日本語版の設定と同じ配置が一般的です。Finaleの設計では、段頭では「左小節線」は左端の縦線となっているのですが、あれは厳密には小節線ではないですからね。左小節線というものがあるとすれば、段頭の1拍目の直前に非表示の小節線があると考えるほうが合理的です。
確かにリハーサルマークを小節線に左揃えという流儀もありますが、段間に余裕がない場合、左揃えに拘泥するといたずらにスペースを必要としてしまいます(譜例の[C]の部分)。リハーサルマークの位置に発想記号がある場合などもあまり具合が良くありません。日本語版の設定は、そのあたりも考慮されていると思われます。
そう言えば、確かにIMSLPの楽譜でリハーサルマークが左揃えの楽譜は、見たことがない様に思います。流儀として、リハーサルマークを小節線に左揃え、という物もあるのですね。でも、これもおっしゃる様に、譜例の[C]で見せて頂いた様に、あまり具合が良くない場面が多そうです。英語版のFinaleを使用した事がないのですが、英語版のFinaleと日本語版とでは、リハーサルマークの設定が違ったりするのでしょうか。英語版で作成されたファイルを預かった事は何回かあるのですが、作家さんがご自身で設定されていた可能性はあります。
>英語版のFinaleを使用した事がないのですが、英語版のFinaleと日本語版とでは、>リハーサルマークの設定が違ったりするのでしょうか。これは、Finale本体の問題では無く、デフォルトファイル(楽譜書式ファイル)の仕込み方が違うということです。アプリ本体は日本語化されているというだけで、動作は全く同じですから。じつは、日本語版にも英語版付属のファイルがそっくり入っていことをご存じですか?セットアップ・ウィザード1ページ目の「適用する楽譜書式:」欄から「英語版付属ファイル」の中を見ると開くことができます。コードネームなどは日本語版とは全く別物になっていることが分かります。いろいろ確認してみてください。
ありがとうございます。>じつは、日本語版にも英語版付属のファイルがそっくり>入っていことをご存じですか?>セットアップ・ウィザード1ページ目の「適用する楽譜書式:」欄>から「英語版付属ファイル」の中を見ると開くことができます。初めて知りました…。試してみたのですが、記譜フォントはMaestro、おっしゃる様に、コードネームのフォントも違います。ありがとうございます、色々確認してみます。